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体験記
【PR】筋トレをするとAGAが悪化するのか。少年野球のコーチで子どもたちと筋トレをする私が調べた話
公開日: 2026年7月7日

導入
週末は、息子が所属する少年野球チームのコーチをしている(帽子とAGAについて調べた記事はこちら)。
練習メニューの中に、子どもたちの基礎トレーニングの時間がある。腹筋、スクワット、簡単な筋トレ。「大人も一緒にやりましょう」というコーチ仲間の掛け声で、気づけば自分も子どもたちに交じって腹筋やスクワットをするようになっていた。
子どもたちに交じっての腹筋は、正直しんどい。ただ、これはこれで悪くない習慣で、練習のたびに続けている。
ところが先日、コーチ仲間との雑談で、こんな話を聞いた。
「筋トレするとテストステロンが増えるから、逆に薄毛が進むって聞いたことあるよ」
一瞬、手が止まった。私はAGA治療中だ(治療の話はこちら)。もし筋トレが治療の効果を打ち消しているなら、由々しき事態だ。
というわけで、今さらだが調べてみた。
1. 「筋トレ→テストステロン増加→AGA悪化」説の仕組み
まず、この俗説がどういう理屈なのかを整理する。
AGA(男性型脱毛症)の主な原因物質は、テストステロンが5α還元酵素という酵素によって変換される**DHT(ジヒドロテストステロン)**だとされている(AGA治療法まとめでも整理した内容)。
筋トレなどの高強度な運動は、一時的に血中のテストステロン濃度を上げることが知られている。
この2つを単純に繋げると、「テストステロンが増える → DHTに変換される量も増える → AGAが悪化する」という理屈になる。一見もっともらしく聞こえる。
2. 実際のところ、単純にそうとは言い切れない
ただし、この理屈にはいくつか見落としがある。
(1) 運動による一時的なテストステロン上昇は、体内で速やかに元の水準に戻る
筋トレ後に一時的に上がったテストステロンは、時間の経過とともに平常時の水準に戻っていく。慢性的に高い状態が続くわけではないとされている。
(2) DHTへの変換量を決めるのは5α還元酵素の働きであって、テストステロンの量だけではない
AGAの進行しやすさには、5α還元酵素の活性の強さや、DHTを受け取る受容体の感受性など、遺伝的な要因が大きく関わるとされる(AGAの遺伝について調べた記事)。テストステロンの量が多少増減しても、それだけでAGAの進行度が決まるわけではない。
(3) 私はフィナステリドを服用している
私が飲んでいるのはフィナステリドとミノキシジルの合剤だ。フィナステリドは5α還元酵素そのものを阻害する薬で、テストステロンからDHTへの変換を抑える働きをする(処方箋が必要な理由を調べた記事)。
仮に運動でテストステロンが一時的に増えたとしても、変換の入り口である酵素の働きを薬で抑えているという構造は変わらない。
現時点で「筋トレがAGA治療の効果を打ち消す」と断定できる医学的根拠は確認できなかった(効果や体質には個人差があります。心配な場合は医師に確認するのが確実です)。
3. むしろ運動が良い方向に働く可能性もある
調べる過程で、逆の観点の情報にも触れた。
適度な運動には血流改善・睡眠の質向上・ストレス軽減といった効果が期待できるとされる。これらは以前、別の角度で調べたテーマとも繋がっている。
運動によって睡眠の質が上がったりストレスが軽減されたりするなら、間接的にはプラスに働く可能性もある(ここも「良くなると証明されている」わけではなく、あくまで一般的に言われている関連性の話です)。
過度な筋トレ目的でのアナボリックステロイド等の使用は話が別で、これは薄毛リスクが指摘されている領域だが、子どもたちと一緒に行う程度の基礎トレーニングとは切り分けて考える必要がある(本記事は一般的な範囲の運動を前提にしている。ステロイド等の使用は本記事の対象外)。
4. 私が実際にやっていること
結論として、コーチ活動での筋トレを理由に治療を変える必要はないと判断し、今まで通り毎朝の服薬を続けながら、週末のコーチ活動も続けている。
項目 | 内容 |
|---|---|
治療 | フィナステリド+ミノキシジル合剤を毎朝1錠、変更なく継続 |
運動 | 週末の少年野球コーチの練習で、子どもたちと一緒に腹筋・スクワットなどの基礎トレーニング |
実感 | 体を動かす習慣ができたのは良かった。抜け毛が増えたと感じたことは特にない |
気をつけていること | 練習後の汗をそのままにせず、なるべく早めにシャワーで流す程度(シャンプーについて調べた記事も参照) |
抜け毛の量に大きな変化を感じたことはないが、これはあくまで私個人の感覚的な話であり、効果や体質には個人差がある。
まとめ
整理ポイント | 内容 |
|---|---|
俗説 | 筋トレ→テストステロン増加→DHT増加→AGA悪化 |
実際 | 運動による一時的なテストステロン上昇がAGAを悪化させると断定する医学的根拠は確認できず。DHTへの変換は5α還元酵素の働きなど他要因も大きい |
治療中の場合 | フィナステリドは酵素そのものを阻害するため、変換の入り口を薬で抑える構造は運動の有無に関わらず同じ |
副次的なプラス面 | 運動による睡眠・ストレス改善は間接的に良い方向に働く可能性(証明されているわけではない) |
私の場合 | 治療内容は変更せず、筋トレも継続。3ヶ月時点で抜け毛の増加は感じていない |
筋トレを理由にAGA治療をためらう必要はないと、調べてみて感じた。気になる場合は自己判断せず、医師に相談するのが一番確実だ。
AGA治療を検討しているなら: まず医師に相談を
生活習慣の心配ごとも、治療中の薬との兼ね合いも、結局は医師との相談で解消するのが一番早い。
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出典 / 参考
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」
- PMDA(医薬品医療機器総合機構)— フィナステリド添付文書